壮瞥町で、宇井・岡田両教授による、
説明会がありました

(5/6 壮瞥町公民館にて)

2000年 有珠山噴火の活動現状報告

北大 宇井 忠英 岡田  弘

17:55 担当者より連絡
050601.jpg (18630 バイト) 「報道関係者の方へ連絡します

開始5分後までは、会場内フリーに移動可
その後は指定の場所で取材とすること。」
(※ 結局守られなかった)

会場の様子
18:00 説明会開始 町長挨拶
050643.jpg (7350 バイト) 司会 壮瞥町企画調整課

火山活動の現状について、今まであったようなマスメディアへのレクチャーではなく、住民向けの説明として実施します。
はじめに町長よりごあいさつです

町長あいさつ
(要点のみ抜粋)

・宇井、岡田両教授よりの希望と、町の願いが合致して実現した説明会である。
・学者が避難を指示しているのではなく、その意見を元に行政が決定しているもので
す。誤解なきようお願いします。

真剣に話す町役場関係者
18:05 現状説明
050639.jpg (9587 バイト)050616.jpg (14521 バイト)050617.jpg (22081 バイト)050612.jpg (21076 バイト) 宇井
昨年9月に火山との共生というようなフォーラムを行った記憶がありますが、その時
の質疑応答で、30年〜50年スパンの噴火というが、いつ起こるか?というような疑問に、来年起こるかもしれない。とお答えしたような気がします。
残念ながら、これが本当になってしまったわけです。

さて、今日は、火口周りを撮ったビデオを始めて放映することと、噴火予知連の見解を出すための資料の説明します。
これはマスコミに対するレクチャーと同じ物ですが、記事になるのが遅いし、なっても記事自体が短いということがあり、こちらの意図することが理解していただけるまでに時間がかかります。
このような事から、直接避難者の皆様とお話できる機会をもちたいと思っておりました。

岡田
1993年フィリピンマヨン島での火砕流で70名の方が死亡された噴火がありました。
このときにわたしも現地に入ったのですが、
宣伝カーのようなもので住民に説明して歩く研究員を見て、直接避難されている方に話すことが必要であると感じておりました。
(中略)
火山災害においては、住んでいる人を無視して研究はできないのです。
住民を支える3本の柱があります。

1 研究者(観測者)
正確な観測を行い、判断材料を提供する。

2 行政
判断材料と、状況を鑑み、避難指示やその他のグローバルな判断を下す。

3 マスメディア
上記2種の正確な情報発信を行う。

住民はこれら3つから、置かれた状況を把握し、判断し、行動することとなるでしょう。
実際、明治の噴火の時は、今のような精密な観測機器があるわけではありませんでし
たが、住民がさまざまな情報から、判断され、避難することにより、被害を免れた経
緯があります。
こういうことからも、我々観察者の責任は大きいと感じています。
なお、今回の場合は、「山頂が割れている」という事実が、決定打となったと思います。

説明を行う、宇井・岡田両教授
真剣にメモを取る行政関係者
音なく聞き入る地元のみなさん
18:20 5月6日の観測ビデオ上映(説明)
050618.jpg (16745 バイト)050619.jpg (22639 バイト) 宇井
洞爺温泉から金毘羅噴火口、西山噴火口あたりを旋回したものです。

(ビデオ上映開始)

※ 住民は画面の映像から、場所などを判断して状況を確認。
(あそこは○○だね。などの声が聞こえた)
  • 画像は壮瞥温泉方面から、金毘羅噴火口方面へ移動しながらの画像。
  • 序序に灰色の火山灰に覆われていく様子が見えた。
  • 金毘羅山火口よりは、断続的に噴石が上がる。
  • 噴火がおさまった火口に温泉の水がたまっている風景アリ
  • 国道230号線の西山火口付近は細かく断層によって分断されている。
  • 一部隆起によって盆地上となった低地に水がたまっている。

(ビデオ終了)

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