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(添付資料3)
「有珠山被災地にインターネットで“こいのぼり”を送ろう!」
(略称「うすこいプロジェクト」)について
<背景説明(一般用)>
今回の有珠山噴火災害における被災地に対する援助にあたって留意すべき点は、
次のようにまとめられる。
1. 火山災害は、災害発生そのものが長期化し、しかも先の見通しをたてにく
いものであること。
2. 交通網に支障があるとはいえ、現地のいわゆるライフラインは、おおむね
確保されていること。
3. 住民は十分ではなくとも災害を予知し、常日頃からある程度の準備をして
おり、特に行政サイドはいくらかのトラブルはあっても機能を発揮しているこ
と。
では、2週間になろうという今、現地の人に<外から>いったい何がで きる
だろうか。もの、を送ることは、さほど必要がなく、多すぎればかえって負担
をかけてしまう。お年寄りの心のケアなど専門的な知識を持った人でなければ、
迷惑がかからない仕方で現地入りしたとしても、 ニーズに合致した仕事ができ
るかどうか。
一方で、被災地を離れると、何かもう今回の災害は終了したかのような錯覚
にとらわれる。現地の人も、忘れられていくような気分におちいる。その温度
差をうめ、しかも現地の人に迷惑のかからない手だてはないかと、多くの人が
さまざまなことを考えている。
その一つに、現地にいなくてもできる「情報の支援」がある。また、 情報ツ
ールを使って、現地の人たちに多くの人たちが気遣っていることが伝わること
で、現地の人たちの気持ちを和らげることにつなげることも可能だ。
現地発の情報発信のためのホームページ * への情報提供、避難所へのPCの
配置・設定支援(「噴火湾パソコンお助け隊)などを中心とする 「情報ボラン
ティア」の連絡にあたってきた「有珠山災害対策メーリング リスト」(北海道
室蘭情報教育センター) ** のメンバーも、またいくつかの計画を推進してい
る。私たちのプロジェクトも、このMLから生まれた多くの仕事の、そのささ
やかな一つにすぎない。
* http://www.usuzan.net/
* * http://www.iburi.ed.jp/
インターネットを通して、こいのぼりの画像を募集するという試みは、
1. 物流をともなわないで,<心のつながり>を実感する。
2. 楽しい話題を提供する。
3. お金や機材がさほどかからず、ボランティアの仕事を全国に分散させるこ
とが可能である。
4. 思いのほか多くの人が賛同してくださったとしても何とかなる (スケ
ーラビリティがある)。
という点で、私たちに可能で、しかも現地の迷惑にならないものではないか、
と考えている。私たちは、日常的な自由が少ない中で、子どもたちに楽しい話
題を提供し、元気な子どもたちと一緒に大人も元気になることを願っている。
まだ、技術的に解決しなくてはいけない点があり、応募要領の細部は今後も
多少の変更の可能性があり、現在もメーリング・リストによって討議が続いて
いる。
(2000年4月12日 文責 佐々木 周)
【参考】
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