三宅島の現状(その9)
平成13年6月25日
現地災害対策本部(神津島)
【島の現状】
6月10日からの三宅島は梅雨に入りましたが、梅雨前線が南下したままそれほど活発な動きをしていないことから、
予想より渡島の機会に恵まれ、復旧作業も順調に進みました。しかし、14日から15日及び20日から22日まで梅
雨前線が伊豆諸島に停滞し、活発な活動を繰り返したために雨模様が続いて渡島出来ませんでした。島内各所で
泥流が発生しましたが、幸いに家屋への泥流被害発生や被害の拡大は免れました。
22日から雨による被害の応急復旧を進めていますが、伊豆諸島は24、25日の両日太平洋高気圧に覆われ、下層
に湿った気流が入って濃霧注意報が発令されたため、視界が20メートル以下と渡船に支障を来しました。
また、三宅島内では10〜18ppmという高濃度の二酸化硫黄が検出されており、作業の中断も余儀なくされています。
三宅支庁の第二庁舎における夜間滞在の試行は順調に行っています。現在、滞在人数の拡大を目指して、役場、勤
労福祉会館の脱硫施設整備を進めており、7月上旬には完成の見込みです。
【火山活動】
火山活動は4月に入ってから何度か振幅の大きな火山性微動が発生し、5月一杯観測され下旬から6月初旬にかけ
て3度の小規模噴火と降灰が確認されましたが、その後平穏な状態が続いています。火山ガスは、現在でも日量2万
〜3万トンが発生しているなど依然として大量発生が続いています。
5月16日から6月15日までの二酸化硫黄の1時間値の最高値は、三宅島空港の12.6ppm(6月4日)、5分値の最高
値は同じく16.5ppmでした。
24日16時38分に空振を伴う震度1の地震がありました。
【復旧作業】
はまゆう丸とえびね丸で、およそ300名の人員が渡島し、復旧作業に従事しています。作業の方々は、蒸し暑い中汗
だくになりながら頑張っています。
なお、19日には三宅島建設工業(株)の社員伊澤竹良氏(53歳)が、作業中に体調不良を訴えて三宅支庁で休養中
容態が急変し、都内の病院に搬送されましたがお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りします。
道路は、立根に引き続き、芦穴及び仏沢の仮橋が完成し現在、三七沢、空栗橋の仮橋設置に向けた準備工事を進め
ています。
水道の復旧は、大路水源から西回りで復旧を進めており、阿古配水池までの間が通水可能となったのに加えて阿古
から神着間での工事を終え、三池地区から御子敷、南風平から薄木、三宅支庁から勤労福祉会館まで通水しました。
砂防工事は、梅雨に備えての土のう積み工事が概ね完了し、三七沢や川田沢などでは砂防ダムの工事に着手して
います。現在は、工事用道路の建設や既設ダムの土取りを進めています。
NTTグループは、泥流監視装置用の通信回線の準備、ライフライン維持のため、泥流被害を受けやすい区間の整備
及び携帯電話のサービス復旧に向けた準備を行っていきます。
東京電力では、島内電力需要増に対応するために日中は1,000KW発電を22日から実施しました。夜間はこれまで
通り遠隔操作で500KWの発電に切り替えています。また、送電に関わる維持作業やケーブルの移設工事などを進め
ています。
【治山緑化事業の実施】
東京都では、三宅島噴火による土砂流出
を早期緑化により防止することを目的にヘリコプターによる種子の空中散布を6月1日から実施しています。散布面積
は、約35ヘクタール、使用種子はトールフェスク、バミューダグラスなど5種類の牧草です。阿古の仮設ヘリポートを
基地に、散布用の種子を作ってはヘリに積んで散布するという作業を繰り返しており、6月中には終了の予定です。
【臨時診察室の開設】
三宅島には毎日300人以上の作業員が上陸し、復旧作業に当たっています。このため、作業員に怪我や事故など
の発生が予想されるために救命救急を担当する臨時診察室を6月27日から開設することになりました。
医師1名、看護婦2名が三宅島に滞在し、診療にあたります。
【就労案内】
村役場では就労情報を提供し広報しておりますので、就労を希望される方は、
三宅村村民課相談係(都庁代表:03-5321-1111 内線:45-640)にご相談ください。
なお、直近の情報は、ホームページ「三宅島を離れた村民のみなさま」をご覧ください。
(アドレス http://www.miyakemura.com)
お問い合わせ先
三宅支庁総務課行政係
電話:03-5320-7854