小天神 北の大地を行く
〜島魂の有珠山訪問記〜

上長和にて
清漁、天神、小天神、朝日新聞の龍沢氏とともに上長和に到着したのは午後2時頃。
6月から半年、メールで叱咤激励し続け、時にはやさしい言葉をかけ(??)た冨田と初の顔合わせ。
メールではもどかしくてなかなか話すことが出来なかったたくさんのことを話した模様。
その頃、小天神はというと、ゆきだるま作りをしておりました
降り積もった雪の中を、歩き回る小天神。来たときは寒い寒いと言っていたのが、このときには既にオーバーの上着を脱ぎ捨てる始末。風邪を引かないかと心配のあまり、ホッカイロを背中に押し込んだり。。

でも、そのホッカイロ、いつのまにかなくなっていたのです。
小天神曰く、「ゆきだるまが寒そうだから、背中に張ってあげた」らしい。解けるだろ〜〜〜!!!(T_T)
町役場にて
虻田町役場で町長と話す一行。
ちょうど議会中で多忙を極めているにも関わらず、快く会っていただけた。

清漁・天神が、避難している状況であること。
都内に分散していること。などを話す。

「住民はどうしてるの?」
「一度でも家を見せてあげるといいのだけれど」
「子どものことが気がかり」
「こちらでは、詳しいことはわからなかったけれど、現場は大変なことになっているね」
有珠の現場で、終始判断を迫られ続けた町長の言葉は。一言一言が重い。

「住民に、1時間でもいいから、家を見せると落ち着くのです」
避難したあと、一度も家を見ていない。と聞いたとき、町長が言った言葉。洞爺から、船で洞爺湖温泉を見せたことなどを含めてお話いただいた。上陸は出来なくとも、その目で、どういう状況であるか確認することが、住民にとって気持ちを整理するために必須である。とのこと。

「広報は重要です。虻田では毎日号外を出し、各避難所に配布しました」

事実、「広報あぶた臨時号外」を毎日(一時期は日に2回ということもあった)発行した。
避難所に対してFAXで行われたものは、Web上の103号以降も存在する。
住民に対しての情報公開は非常時であるなしを問わず、重要であることは言うまでもない。

「一時期は職員が各避難所に張り付いていました。9月ごろからようやく休めるようになりましたよ」
4月から介護保険制度もスタートするという時期の噴火であり、本来ならば通常業務だけでも精一杯なのであるが、それを一時延期して、各避難所に職員が張り付き、住民の相談に応じた

その頃の小天神は、電池が切れておりました(^^;) →
ちなみに、ここ、町長の応接室(笑)

まあ、静かにしてなきゃ、という気持ちと、あまりのヒマさに耐えかね、さらには先ほど寒いところではしゃぎまわった結果、こういう事になってしまったのです。
ふはは。油断したな!
おじさんはこーんなとこも写真に撮っちゃうのだ。

このあと、移動の車内では、小天神スタンバイモードという言葉が流行。
温泉小にて
町役場から洞爺湖温泉小学校へ場所を移し、後藤校長先生に面会。
噴火前から避難先の子どもとの連絡を密にとり、子どもの精神的な傷と戦い続けている校長先生の話を伺った。

「子どもはねえ、ストレスに耐えようとして防波堤を高くしていくんですよ」
それがなんかの拍子で決壊すると怖い。と語る。
「いまだに、虻田町外に避難した子どもとも連絡を取っているんですよ。でも中にはね、親が移り住むことを決めているところもある。でも子どもは、戻れると信じている。こういう時はなんともいえない気持ちになる」
3月末、避難指示の後、豊浦町に向かって車を走らせた校長。
9ケ月を経過した今でも、子どもと連絡を取っているという。
「最初は授業の時も、噴火について一切触れなかった。触れること自体が、ストレスになるから。今になってやっと、触れることができるようになった」
授業の進行は遅れに遅れているらしい。しかしそれでも、子どもは少しづつ順応していく
「大変だろうけど、先生は頻繁に親と接触したほうがいい」
寮であったことや、学校であったこと。それらを親に細かく伝える必要がある。


この頃の小天神。車で相変わらず充電中・・・・・
FMレイクトピアにて
「今日は、三宅島からお二人・・三人の方がいらっしゃっています」
夕方、FMレイクトピアの生放送に出演。
三宅の今、有珠で避難していた人に、三宅を語ってもらったテープの放送。
出演時間は10分ほどであっただろうか、緊張した面持ちの3名でありました。

この時の小天神。
ラジオとか、テレビカメラを前にすると緊張するんだな(笑)
月浦にて
洞爺湖温泉で、有珠山ネット佐藤氏・廣池氏、被災者でありながら、FMレイクトピアの立ち上げに参画した渕瀬氏と合流。食事
今日の宿泊は、月浦の仮設住宅。清漁氏曰く、「すげえ立派」
58年当時の仮設住宅とは、やはり雲泥の違いであったらしい。

それにしても。。ストーブが大きい。。
暑い。。

ストーブをつけっぱなしで寝たそうだが、翌朝は33度近くになっていたらしい。
消して寝るほど勇気がなかった。とは清漁@青山氏の弁

小天神、カキを始めて食べる。
嫌がるかと思ったら、これが気に入ったらしい。ばくばくと食べる。

目がマジになっている一瞬を撮ってみた。

(文責 後藤@室蘭)