Created on June,Sat. 3, 2000 and last modified on Sat,3-June-2000 4:30pm

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  • 有珠山の活動

 5月27日前後から、滝之町・壮瞥温泉地区から「ドン・ドンと音がする」「風が吹いていないのに窓がガタガタいう」「大きな噴火の前兆でないか?」との照会が壮瞥町役場に数多く寄せられている。これは”空振”という現象と考えられ、金比羅山火口等から間歇的(連続的)に噴気が噴き上がり、それが空気の振動になる。その振動が低いレベル(低周波)だと人間の耳の能力では音と感じられず、その振動を窓ガラスの揺れとして気付く。振動数が高まると太鼓を叩くような音として聞こえる。その違いは火口の形、噴出スピード・規模、周辺地形(反響・周波数の増幅・合成)、温度、湿度、雲の有無など様々な要因が考えられる。火口近辺で音が聞こえ、昭和新山や壮瞥温泉で聞こえず、滝之町で眠れないほどであったのは、空中で跳ね返り、丁度反射音を聞いたことになる。

  • 無利子融資とする特別措置を今月中にも

通産省は2日午前、北海道の有珠山噴火で被災した中小企業に対する政府系中小企業金融機関の災害復旧貸し付けについて、無利子融資とする特別措置を今月中にも行う方針を決めた。

対象となるのは、虻田町など被災地域に事業所を有し、噴火により売上が減少するなどした中小企業。政府系中小企業金融機関からの貸付利率を現行の年2・15%から年2・0%に引き下げる閣議決定を近く行う。このうち、長期間の避難を強いられ、被害の著しい虻田町洞爺湖温泉地区などの中小企業に対しては、政府と北海道が協力し、貸付利率年2・0%分の利子補給を行い、実質無利子とする。

 中小企業庁によると、1日現在、政府系金融機関による被災地の中小企業への災害復旧貸付は75件、6億4000万円となっており、今回の特別措置は同貸付を既に受けている中小企業にも遡及して適用される。

  • 3日から立ち入り禁止区域で除灰・泥流の作業

有珠山噴火の現地対策本部は三日から、火口に近く、立ち入りが禁止されている胆振管内虻田町洞爺湖温泉町と泉地区北部の二カ所で、国道や道道にたい積した火山灰や泥流の除去作業を開始する。 立ち入り禁止区域内の住民の短期一時帰宅を進めるため、安全な道路の確保するのが目的。

 洞爺湖温泉町では市街地を通る国道230号と道道洞爺湖登別線の約二・二キロにたい積した火山灰と泥流をショベルカーなどで道路わきに取り除く。比較的、降灰量の少ない道道の作業を三日午後から始め、火山灰のほか泥流もたい積も目立つ国道は五日から作業を進める。

 また、泉地区北部の国道230号については、四日、地殻変動で最大五十cmほど盛り上がっている路面数カ所を、重機などを使い、通行可能な状態にする

  • 噴火影響で失業保険の申請777人(地元3市町)

 北海道有珠山(732メートル)噴火の影響により、地元3市町の事業所から解雇され、雇用保険の失業給付を申請した人が777人(5月26日現在)に上ることが3日、北海道労働局のまとめで分かった。噴火活動の長期化とともに雇用不安は深刻さを増している。

 同局によると、解雇のうち「営業再開までの一時解雇」が427人、「再雇用の見通しのない解雇」は350人。避難の長期化で再開のめどが立たない虻田町洞爺湖温泉町の洞爺協会病院で139人の大量退職があったこともあり、業種別ではホテルや病院などのサービス業が585人(75%)を占めた。

 また、自宅待機させた従業員の賃金の一部を事業主に補助する国の雇用調整助成金は62事業所から申請があった。所在地の内訳は虻田町41(対象者882人)▽伊達市15(同357人)▽壮瞥町6(同195人)。虻田町はホテル10軒が含まれている。

 雇用調整助成金の補助率は6月から、従来の3分の2から4分の3に引き上げられたが、伊達市に本社を置くスーパー「ウロコ」の斎藤騏史夫社長(62)は「算定基準額が別にあって実質的な補助率は4割程度だ。解雇した方がいいと考えた経営者もいたようだ」と指摘する。同社は休業した洞爺湖温泉店の従業員12人を他店に回し、輪番制の勤務にして雇用を守っているという。

  • 義援金の義援金を第二次配分

有珠山噴火で全国から寄せられた義援金について、日赤道支部などでつくる道災害義援金募集(配分)委員会は31日、第二次配分の基準を決定。配分基準は、24〜28日に避難指示が解除された地域は1世帯2万円と1人に付き1万円、28日以降も避難指示が出ている地域のうち2番目の危険度の「カテゴリー2」の地域は1世帯3万円と1人に付き2万円、最も危険度の高い「カテゴリー1」は1世帯5万円と1人に付き3万円を、それぞれ同町を通して送る。 義援金の募集は6月2日で締め切る。3日以降も口座は開設しているが振込手数料が必要に。

  • 被災者生活再建支援法

虻田町は洞爺湖温泉地区と泉地区の10戸14世帯に家屋が全壊した場合に1世帯当たり最高100万円が支給される被災者生活再建支援法の適用を申請することを決定。

  • 国民健康保険

伊達市、胆振管内虻田町、壮瞥町は、有珠山噴火被災者を対象に行っている医療機関窓口での一部負担金の徴収猶予を6月末まで延長。家屋損壊や失業 などで収入が減少した加入者が受診した場合、窓口での支払いを一時的に猶予。これまでと同様、市町が交付する「徴収猶予証明書」が必要。証明書と国民健康保険証を提示すると、負担金を支払わずに受診可。6月分の診療、調剤について同月末まで猶予する措置で、7月以降は各市町が被災状況によって対応を検討する。問い合わせは各市町へ。

  • 現地立ち入り調査

地殻変動や泥流による被害が確認されている虻田町の立入り禁止区域に、住民の一時帰宅実現のための参考にということで建設省などの関係機関が現地調査を実施。現地対策本部では今日の調査をふまえて、住民の一時帰宅実現に必要な避難道路をどう確保するか、火山灰や泥流、倒れた電柱などをどのように取り除くか検討予定。

  • 仮橋開通

噴火に伴う地殻変動の影響で、陸橋が破損し通行が出来なくなっていた虻田町の国道230号線に仮の橋が開通。この陸橋はJR室蘭線をまたいで入江地区と泉地区方面を結ぶ物。橋の周辺の地域はすでに避難指示が解除されていて、住民の避難道路にもなることから、復旧工事が進められていた。

  • サンパレスは29日再開

壮瞥町の洞爺湖温泉地区にあるホテル洞爺サンパレスは、営業再開。150人の宿泊客でにぎわった。6月初旬からの再開を予定していたが、町と観光業者が避難経路の確保など安全対策を確認したのを受け、再開を早めた。6月いっぱいは1泊2食で大人4980円。

  • 特割りきっぷ発売〜JR室蘭線再開記念

JR北海道は6月1日から、有珠山噴火で見合わせていた室蘭線で特急の運行を再開するのに合わせて、札幌―函館間などで割引率の高い「特割きっぷ」を発売する。往復で普通車指定席を利用できるのが特徴。発売期間は5月25日―7月10日で、利用期間は6月1日―7月15日。札幌―函館往復は通常より41.8%安い1万円で、苫 小牧―函館往復は39.5%安い9千円。6 月1―7日はすべてのスーパー北斗、北斗を利用できるが、同8日以降は朝夕のスーパー北斗と小樽経由の臨時特急の列車に限定。

詳しくは→こちら

  • チャリティーライブ「有珠山2DAYSライブエイド」名寄

 大好きな音楽を通じて有珠山噴火で被害にあった人たちを支援しようと、名寄の有志が6月3、4日の両日、ライブハウス「ガウチョ」(市内西四南四)でチャリティーライブ「有珠山2DAYSライブエイド」を開く。ライブ開始前にはフリーマーケットを同ライブハウス前で開き、ライブ入場料とともに益金の一部を寄付する。

http://www.nayoro.comの「ガウチョ」コー ナー。

  • ファックスサービス

北海道新聞情報研究所は、有珠山周辺自治体を対象に「道新FAX(ファクス)サービス」の無料提供を始めた。発信者があらかじめ「情報ボックス」に入 力した情報を、ファクスで不特定多数の希望者に送信する仕組み。 利用はファクス011・700・5600をダイヤルし、音声案内に従って情報番号8800を押す。通信料は利用者負担。虻田町は1号として、一時帰宅の実施要領などを掲載した広報誌 「あぶた」の臨時号外(A4判、1枚)を入力した。  問い合わせは、同情報研(電)011・707・0345。

  • 道路通行止通行禁止規制区間  平成12年5月23日 午後08時00分現在

道央道  伊達IC〜豊浦IC

国道37号

※ 天候その他の状況により、規制内容が変わりますので、より詳しい内容をお知りになりたい方は北海道警察本部 交通管制センター電話 (011)251−0110(内)4267・4268までお問い合わせ下さい。

道道 洞爺湖登別線  

道道洞爺湖登別線は、12日の壮瞥町内避難指示全面解除を受け、不通区間が次のとおり縮小されています。

(12日9時以降)虻田町字洞爺湖温泉町144番地先(旧来の国道230号交点)〜

      壮瞥町字洞爺湖温泉1番1地先(壮瞥町・虻田町境界)

※ 上記のほか、今後の気象状況により、周辺の道路に通行止めなどの規制がかかることがあります。現場警察官の指示に従ってください。

  • JR

運転を見合わせていたJR室蘭線の全ての列車が6月8日より通常運転となる。

・特急「スーパー北斗」「北斗」は全て(11往復)室蘭線経由で運転。なお、当分の間全列車が伊達紋別駅・洞爺駅に停車する。

・夜行寝台列車等は全て室蘭線経由で運転を再開する。

JRの詳しい運行計画は、こちらへ→http://www.jrhokkaido.co.jp/new/nusu2.html

交通関連の詳しい情報はこちらです

  • 支援ステッカー販売開始

レスキュードットネット有珠山ネット支援ステッカー販売開始→こちらから購入

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