Created on Mon, Apr. 10, 2000 and last modified on Mon,10-Apr-2000 19:35pm

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4/10

  • 短期的安定

岡田弘@北大教授)は10日午前、「現在は安定状態が続いている」と、短期的には爆発的な噴火や火砕流発生の危険は少ない、との見方を明らかに。同部会が5日に出した「爆発的噴火が発生するとすれば、2.3日から1.2週間以内の可能性が高い」との見解を一部、軌道修正したもの。

  • 断層発達停滞

9.10の両日、上空から観測した岡田教授らは、断層や地割れの発達はここ数日停滞し、噴火は西山西側と金比羅山の火口群に限られてきたことから、「短期的には、小規模なマグマ水蒸気爆発が断続的に続く。小噴火期に入った」と指摘し、当面は、山頂や山ろくでの火砕流を伴う大規模な噴火の可能性は低くなったとしている。地表に近づいているマグマのエネルギーがマグマ水蒸気爆発によって消費されているためという。

  • 溶岩ドームの場所

岡田教授は、観測データなどがそろってくれば、「マグマが(溶岩ドーム形成などの場所として)どこを狙っているのか、1.2週間で分かってくるのではないか」と語り、同部会は「水分の供給が減ったり、マグマの量が増えれば、大規模爆発の可能性もある」(宇井忠英北大大学院理学研究科教授)と、なお警戒と監視が必要としている。

  • 泥流の被害

金比羅山山ろくの泥流は、流路に火山灰などが詰まって地面にあふれ、洞爺湖温泉街の国道230号や付近の洞爺湖温泉小の敷地内、さらに湖岸に。建設省によると、泥流は厚さ5〜10cm、流速が1秒間約10cmと小規模のため、建物への被害の恐れはない。 しかし、金比羅山の火口群付近の斜面には長さ300m、幅20〜30mにわたって崩落が見つかっており、大雨が降ると、この部分がさらに崩れて土石流が発生し、市街地を襲う可能性もある。

  • 天候

発達した低気圧の影響で、有珠山周辺は10日夜から11日にかけて大雨の恐れがあり、札幌管区気象台などは泥流や土石流が発生する可能性があるとして、警戒を呼び掛けている。 有珠山周辺を含む胆振地方は、10日夜から雨や風が強まる見通しで、降り始めから11日朝にかけての雨量は40mm〜60mmに達し、風速も最大で15m前後の強風が吹く可能性がある。 同気象台は火山灰が積もっている有珠山周辺では、雨と雪解け水による泥流や土石流が発生する恐れがあるとしている。

胆振地方に、「大雨・強風・波浪・融雪・洪水・濃霧・雪崩注意報」が。有珠山の山腹には火山灰の堆積や積雪があり、雨や雪解け水による泥流や土石流、山・崖崩れの発生する恐れがある。

  • 観光対策会議

被災地はもとよりこれから本番を迎える本道観光への影響が心配されている。このため北海道は、10日、関係機関との対策会議を開きました。 対策会議は、洞爺湖温泉への救済と共に、観光ルートの寸断で影響は道央観光全体に及んでいるとして、情報の収集や対策を協議するために開催。 直接に被害を受けている洞爺や壮瞥の観光業者への金融対策や雇用対策などが、緊急の課題として討議されたほか北海道観光全体への影響と対策が協議された。

  • 洞爺中学校

4月10日午後、洞爺中の教職員全員で手分けし、避難生活している中学生を訪問し、明日(4/11)の転入手続きと入学式・始業式・生徒会入会式にむけての案内をするとともに激励。転入生内訳は虻田中関係1年生4名、2年生4名、3年生3名、温泉中関係1年生1名、2年生5名、3年生4名の合計21名です。在校生、職員、PTAが協力して暖かく迎えようと準備中。

  • 学校生活

避難区域になっている有珠小学校では、10日伊達市の伊達小学校を間借りして始業式が行われた。 始業式には94人の全校児童全員が顔を揃え、荒木和之校長が「噴火に負けないよう頑張ろう」とみんなを激励。 また、新入生17人もきょうから登校しているが入学式はまだ行われていない。

  • 仮設住宅等についてのアンケート調査

避難所や、親類、知人宅などに避難されているみなさんの住宅対策をすすめるにあたって、意向を反映したものとするため、仮設住宅等についてのアンケート調査を実施することに。各避難所において、アンケート調査の実施内容に関する説明会を4月10日(月)に開催。  4月20日前後に、「仮設住宅等の入居募集説明会」をあらためて開催。その後、入居の申し込みの受付を開始予定。

  • 有珠山噴火災害義捐金口座

 社団法人日本青年会議所では有珠山噴火災害義捐金口座を開設。振り込まれた義捐金は、寄付者各位の名前と共に、もっとも効果的な方法で、被災地に行き渡るよう手配。銀 行 名:第一勧業銀行有楽町支店(支店番号006)口座番号:普通預金 2188286 口 座 名:社団法人日本青年会議所//有珠山噴火緊急災害義援金口 //専務理事 藤澤太郎 

  • 中小事業者を支援

深谷隆司通産相は9日、有珠山噴火に伴う、中小事業者向けの新たな金融支援措置を発表。伊達、虻田、壮瞥の3市町に事業所があり、売り上げ減少などの影響を受けている中小事業者が対象。

  • 一時帰宅

伊達、壮瞥両市町が認めた7時間の帰宅対象は伊達が上長和、若生両地区の123世帯375人、壮瞥が壮瞥温泉東部地区の3世帯7人。このうち190人が10日午前9時、パトカーに先導されて、車やバスで自宅に。 同管内虻田町内では9日、初めて月浦地区の住民31人が1時間の帰宅を許され、10日も25人が同様に帰宅。

  • ホタテ漁

 悪天候で延期されていた有珠(伊達市)、虻田(虻田町)両漁協によるホタテ養殖のための作業は9日、漁船39隻が出て行われた。

  • 募金

札幌では9日、コンサドーレ札幌の選手らが、噴火被災者のために街頭募金活動をおこなう。この募金活動は、北海道のチームとして、避難所生活を余儀なくされている人たちのため何かできることはないかと岡田監督や選手ら30人が行ったもので、函館で行った募金活動に続き2回目。この募金活動に参加した岡田監督は「被災地の人のためにもまず試合に勝ち、力になれることがあればやっていきたい」と。

  • 島原NPO

避難生活をする人たちを励まそうと島原のNPOが有珠山周辺の避難所などを訪問。このグループは雲仙・普賢岳が噴火したときの避難生活などをまとめたパンフレットを避難生活に役立てて欲しいと避難所の虻田町の人達に。また、避難生活が1週間過ぎたことについて「これからが正念場だ。頑張って欲しい」と。

  • 通学バス?

有珠山噴火でJR室蘭線の伊達紋別―豊浦間が不通になっているのに伴い、道教委は室蘭市内の公立高に通う生徒向けの臨時の通学バスを、始業式が行われた10日から運行開始。バスは午前5時30分、JR豊浦駅前を出発、豊浦町などに住む高校生9人が乗り込み、同7時20分ごろJR東室蘭駅前に到着した。 バスは洞爺湖北側の道道を経由するう回路を通り、走行時間は約2時間と長時間になったが、高校生らは疲れをみせず、室工高や室栄高などの始業式に向かった。 胆振教育局によると、有珠山周辺の五市町村から室蘭市内の高校に通学が困難になった生徒は33人いたが、21人は室蘭市内の親類宅などから通学する予定で、12人はバスを利用する見込みという。豊浦に向かう帰宅用の通学バスは、午後4時30分に東室蘭駅発で運行。

  • 函館札幌都市間バス

札幌函館間の『オーシャンドリーム号』『オーロラ号』については60〜90分遅れで運航中。

  • 普通列車時刻変更

4/10より、東室蘭−伊達紋別間の普通列車の増発と、一部列車の時刻変更が行われます。

<<東室蘭-伊達紋別>>

[増発]東室蘭 6:23→伊達紋別 6:53//東室蘭20:10→伊達紋別20:39//伊達紋別 7:04→東室蘭 7:33//伊達紋別20:49→東室蘭21:19

[時刻変更]東室蘭 7:20→伊達紋別 7:49(4/9までは 東室蘭 7:20→伊達紋別 7:48)//東室蘭13:52→伊達紋別14:21(4/9までは 東室蘭13:46→伊達紋別14:15)

<<豊浦-長万部>>

[時刻変更]豊浦 9:55→長万部10:36(4/9までは 豊浦 9:55→長万部10:35)#静狩以降、1分繰り下げになります。

  • 航空関連

エアドゥは、避難住民を対象に札幌ー東京間で片道一便に限り航空料金を無料にする。4月10日から6月30日まで1便10席を用意。

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