うす・キッズ    “ことば”の“いみ”をべんきょうしよう!
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毎日、たくさんのじょうほうを、テレビ、しんぶん、ラジオ、ホームページは、
知らせてくれます。

でも、ちょっと、むずかしいかったり、ことばのいみが、分からなかったりしますね。
正しく、りかいするために、べんきょうしましょう!

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1.「噴火」のしくみ

2.「地球」のなかみ

3.「有珠山」の場合

4.「避難」のことなど

5.「有珠山」のこれから

噴火のしくみ

質問 「噴火(ふんか)」はどうして おこるの?
  解答 地面の下にあったマグマが上にあがってこようとするために、火山などの出口(かこう=火口)からいろいろな物がふき出すこと。
出口からは、マグマの中のとけた岩や石、溶岩、水、有珠山の岩のかけら、熱い気体などが飛び出してきます。
どれがふき出すかは、噴火(ふんか)のしゅるいによって違います。
マグマが上がってくる時には地震(じしん)が起きたり、地面がわれたりすることもあります。
また、地面がもり上がってくることもあります。


質問 「火口(かこう)」って、なあに?
  解答 マグマの出口。今もいろいろな物が出てきている出口も、昔出てきたことがあって、今は出ていない場所も、火口と呼んでいます。


質問 「火山(かざん)」って、なあに?
  解答 むかし、噴火(ふんか)した時にふき出した岩や火山灰(かざんばい)などが、積(つ)もってできた山のこと。
時には、山がふきとばされたりして、へこんでる山もあります。
うすざんのとなりにある、洞爺湖(とうやこ)も火山のあとです。
火山の深いところに、マグマがたまっていることが多いので、マグマの出口になることもあります。


質問 「地震(じしん)」って、なあに?
  解答 地面がゆれること。
マグマが上がってくる時や、とてもゆっくりと動いている地殻 (ちかく)(足の下にある岩の板)が変形に耐えられなくなると地震(じしん)が起きます。


質問 「火山性地震(かざんせいじしん)」って、なあに?
  解答 火山性地震は、火山地域で起こる地震です。
地震計が描く波形を見てふつうの地震と区別がつくものもあるが、まったく区別がつかないものもあります。
専門家(せんもんか)がみると、ふつうの地震(じしん)と違う(ちがう)特徴 (とくちょう)があることが多いそうです。


質問 「噴火(ふんか)の呼び名が違う」のは、なぜ?
  解答 水蒸気、岩のかけらや石、火山灰(かざんばい)などのうち、どれがたくさん出てくるかで、噴火(ふんか)の呼び名が違(ちが)います。
水蒸気爆発(すいじょうき ばくはつ)

水蒸気(すいじょうき)がたくさん飛び出す噴火(ふんか)です。
地表付近に元からあった岩のかけらや火山灰(かざんばい)なども吹き飛ばしますが、その時に下から上がってきた熱いマグマがでていないものをいいます。

マグマ水蒸気爆発(まぐま すいじょうき ばくはつ)

水蒸気(すいじょうき)といっしょに、マグマが急に水に冷やされて粉々になった破片も飛び出します。
マグマが地表付近にあがってきているしょうこと考えられます。

マグマ噴火(まぐまふんか)

マグマが熱いままたくさん出てくる噴火(ふんか)です。
水蒸気(すいじょうき)や岩のかけらなども飛び出します。
マグマがさらさらの時は火口から流れ出るだけですが、マグマがどろどろしている時は大ばくはつを起こしたり、火砕流(かさいりゅう)を起こしたりしてきけんせいが高くなります。


質問 「噴火(ふんか)で出てくる主なもの」って、なあに?
  解答
水蒸気(すいじょうき)

マグマはとても熱いので、水と出会うと、水を水蒸気(すいじょうき)に変えます。
そして、水は水蒸気(すいじょうき)になると、大きくふくらみます。
噴火(ふんか)の時はマグマの中の水や火山の下にある水が、熱いマグマと出会って水蒸気(すいじょうき)になり、ふくらみます。

岩のかけら、石

マグマの中の岩のかけらや、火山そのものの岩のかけら。マグマが地面の上の冷たい空気と出会って、急に冷(ひ)えて固(かた)まり、岩や石、火山灰(かざんばい)になることもあります。

火山灰(かざんばい)

マグマの中の岩や、火山のかけらが、とても小さな粒(つぶ)になったもの。

溶岩(ようがん)

地殻(ちかく)という岩の板がとけたり、くずれてかけらになったもの。
噴火(ふんか)の種類などで、火口から出てくる溶岩(ようがん)のようすも変わります。
どろどろしたものだったり、岩のかけらがまじっていたり、さわれないほど熱かったりします。


質問 「噴火(ふんか)の時に起きること」って、なあに?
  解答
火砕流(かさいりゅう)

小さな噴火(ふんか)では、熱い(あつい)マグマは火口(かこう)から出てくると、冷たくなります。
でも、マグマの中に水蒸気(すいじょうき)などのガスが、とてもたくさん含まれて(ふくまれて)いると、火口(かこう)から粉々(こなごな)に砕けて(くだけて)吹き(ふき)こぼれてしまうことがあります。新幹線(しんかんせん)ぐらいの速さ(はやさ)で斜面(しゃめん)を下ってくるので、通り道(とおりみち)の木や森(もり)、建物(たてもの)、動物(どうぶつ)などが巻き込まれ(まきこまれ)、黒こげ(くろこげ)になってしまうこともあります。
とても速い(はやい)スピードで流れて(ながれて)くるので、おきてから逃げる(にげる)ことはとても難しい(むずかしい)です。

雲仙・普賢岳(うんぜん・ふげんだけ)の噴火(ふんか)では溶岩(ようがん)ドームができてから、その一部(いちぶ)がくずれて火砕流(かさいりゅう)となりましたが、有珠山(うすざん)では溶岩(ようがん)ドームができるまえに、火砕流(かさいりゅう)が火口(かこう)から直接(ちょくせつ)でてきてしまいます。

泥流(でいりゅう)・土石流(どせきりゅう)

噴火(ふんか)が起きると、火山のまわりには火山灰や岩のかけら、石などがたくさん積もります。
雨が降っている最中や降った後などに、火山灰が一気に流れ落ちてくるのが「泥流」(でいりゅう)、岩のかけらなどが流れ落ちてくるのが「土石流」(どせきりゅう)です。
大雨がやんだ次の日に流れてくることもあるので、晴れているから安全とはいえません。

溶岩ドーム(ようがんどーむ)

どろどろのマグマが、火口からゆっくりでてきた時にできる熱い溶岩(ようがん)の山。
半円形(はんえんけい)のドームの形(かたち)が、下からマグマが押し上げられてこわれたりすると、火砕流(かさいりゅう)を起こしたりします。

地球のなかみ 地球のなかみ

質問 地面の 下は どうなっているの?
  解答 みんなの足の下には、地面がありますよね。
その下には、「地殻」(ちかく)という岩でできた板があります。
さらにその下には、かたい岩や、やわらかい岩がまじり合った「マントル」というところがあります。
そして、地球の真ん中には、「コア」という芯(しん)があります。


質問 「コア」って、なあに?
  解答 地球(ちきゅう)の真ん中にある芯(しん)です。みんなの足の下のう〜んと深いところにあります。
核(かく)ともいいます。


質問 「マントル」って、なあに?
  解答 地面の下の深いところにある岩の集まり。
核(かく)という地球(ちきゅう)の芯(しん)をまぁるくとりかこんでいて、いろいろなしゅるいの岩でできています。場所によってかたかったりやわらかかったりします。


質問 「地殻(ちかく)」って、なあに?
  解答 地球の一番上をかこんでいる、岩の板です。
これもいろいろなしゅるいの岩でできていて、場所によってかたさが違います。
地殻(ちかく)の上に山や海や森などがあり、人間も地殻(ちかく)の上に住んでいます。
人間にはわからないほどゆっくり、動いているところがあります。


質問 「マグマ(まぐま)って、なあに?
  解答 とても熱い、岩や石、水、とけた岩などの集まり。
マントル(地面の下の深いところにある岩の集まり)が水や熱やまわりからおされる力などの、いろいろな理由(りゆう)でとけて、マグマになります。
どんな理由でとけたのか、どんな岩がとけたのかで、マグマのようすも変わります。
まぐまが地表(ちひょう)に出たあとのことを、溶岩(ようがん)と言います。
岩のしゅるいによって、さらさらだったり、どろどろだったりする溶岩(ようがん)になります。


質問 「地表(ちひょう)」って、なあに?
  解答 みんなの足の下にある地面のこと。地球(ちきゅう)の表面(ひょうめん)です。

有珠山の場合

質問 「有珠山」はどうして噴火(ふんか)したの?
  解答 有珠山の深いところのマグマが、地面に向かって上がってこようとしました。
マグマが上がってくる時は、周(まわ)りの岩を押し広げるので、いつもとは違(ちが)うゆれ方の地震(じしん)が起きます。
だから、火山の専門家(せんもんか)には噴火(ふんか)が起きるかもしれないとわかった のです。

3月31日に起きた最初の噴火(ふんか)は「マグマ水蒸気爆発(すいじょうきばくはつ)」と呼ばれています。
水蒸気はお湯を沸(わ)かした時に出る「湯気(ゆげ)」です。
マグマが上がってくる時には、マグマの中の水が沸騰(ふっとう)して、水蒸気(すいじょうき)に変わります。
有珠山の下を流れている水にマグマがぶつかって、水が水蒸気(すいじょうき)に変わることもあります。

水は水蒸気(すいじょいうき)に変わると、大きくふくらみます。
だから、有珠山の出口から、爆発(ばくはつ)するようにふき出したのです。
これはコーラの缶をふってから開けると、中身が泡といっしょにふき出す仕組みと似ています。
今回の噴火(ふんか)でも、マグマの中に入っている物や有珠山のかけらがいっしょにふき出しました。
火山の専門家(せんもんか)がふき出した物を調べてみると、もっと大きな危ない噴火(ふんか)が起きるかもしれないと分かったので、みんなに知らせたのです。

避難のことなど

質問 避難(ひなん)
  解答 危ないことが起こりそうなところから逃げて、安全なところに逃(に)げること。


質問 「火山噴火予知連絡会有珠山部会(かざんふんかよちれんらくかい・うすざんぶかい)」って、なあに?
  解答 有珠山の様子(ようす)をみんなに知らせるために調べている、火山や噴火(ふんか)にくわしい専門家(せんもんか)などの集まりです。
地震(じしん)の回数やゆれ方、有珠山を空から写した写真や地面のもり上がり、井戸水の変化など、いろいろな方法で調べています。
ときどき、大事な変化があると、見解(けんかい)などをだして知らせてくれます。


質問 気象台(きしょうだい)の火山情報(かざんじょうほう)って、種類(しゅるい)があるの?
  解答 危ない(あぶない)順に、つぎの4つの情報の種類があります。
緊急火山情報(きんきゅうかざんじょうほう)

大きな噴火(ふんか)や、火砕流(かさいりゅう)など、命(いのち)にかかわるような、危ない(あぶない)ことが予想(よそう)されたりしたときに、出されます。
今回の、有珠山(うすざん)噴火(ふんか)では、はじまる直前(ちょくぜん)に、室蘭(むろらん)地方気象台(ちほうきしょうだい)から、出されました。直前(ちょくぜん)に出されたのは、初めて(はじめて)でした。この情報(じょうほう)が出されたら、警戒(けいかい)が必要(ひつよう)です。

臨時火山情報(りんじかざんじょうほう)

ふだん、噴火(ふんか)していない火山(かざん)が、噴火(ふんか)したり、噴火(ふんか)につながるような火山性地震(かざんせいじしん)がたくさんあったりしたときに、出されます。
噴煙(ふんえん)を上げている火山の活動(かつどう)が、変化(へんか)したときにも出されます。

火山観測情報(かざんかんそくじょうほう)

緊急火山情報(きんきゅうかざんじょうほう)や、臨時火山情報(りんじかざんじょうほう)が出された後などの、活動(かつどう)がどうなっているか、火山性地震(かざんせいじしん)の数などのデータや、噴煙(ふんえん)のようすなどを知らせてくれます。
噴火(ふんか)がはじまったら、たくさん出されます。

定期火山情報(ていきかざんじょうほう)

気象庁(きしょうちょう)が、いつも観測(かんそく)している19の火山について、活動(かつどう)に変化(へんか)がなくても定期的(ていきてき)に出される。

有珠山のこれから

質問 「有珠山」はこれからどうなるの?
  解答 マグマはまだ地面の上に出てこようとしているようです。
「マグマ水蒸気爆発(すいじょうきばくはつ)」の時には、岩や石が遠くまで飛んできます。
マグマがもっと上にあがってくると、「火砕流(かさいりゅう)」というとても熱い雲のようなものが、新幹線(しんかんせん)に近いスピードで流れてきたりします。
雨が降ると、山の上に積(つ)もった火山灰(かざんばい)などが流れてきて、建物などを押しつぶすこともあります。これが「泥流(でいりゅう)」です。
だから、有珠山の近くに住んでいる人たちは、避難(ひなん)しているのです。

でも、マグマは暴(あば)れるのをいつかやめて、みんなが家にいた時のように、有珠山はかならず静(しず)かになります。

今日も、火山の専門家(せんもんか)や大人たちが、有珠山のようすをみんなに知らせるためにがんばって調べています。
でも、地面の深いところを直接見ることができないので、分からないこともあります。
でも少しでも自分で考えて行動できるよう、火山について勉強してください。次の噴火(ふんか)があった時に、火山のことがもっと詳(くわ)しく分かっているように、子供も大人もいっしょに考えていくことが大切です。

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メッセージ

ここまで、読んでくれた あなたに・・・

 ここまで、読んでくれたあなたは、そこで暮らしをしている人間にとってはつらいことですが、地球のおおきな仕組みとして噴火がおきてしまうことを、少しはつかんでくれたのではないかと思います。
そういうあなただからそ、お願いしたいことがあります。

 あなたが、有珠山のふもとに住み続けるのなら、また大人になってから次の噴火(ふんか)があるかも知れません。
その時に、あなたが、あなた自身やあなたの家族、友だち、そして地域の人たちを守るために、今、どんなことがおきているのか、つらいこともありますが、よくおぼえておいてください。

 そして、あなたが、もし有珠山のふもとではないところで生活をするようになったとしても、やはり、あなた自身や、あなたの家族、友だち、地域の人たちに、別の自然災害(しぜんさいがい)が降りかかることがあるかもしれません。
その時に、今、どんなことがおきているのか、有珠山という火山のことだけでなく、大人たちや、まわりの友だちや全国の人たちが、何をしているのか、良くおぼえておいてください。

 今、おきていることを覚えておくことが、たとえあなたが火山の研究者にならなくても、火山についての研究を進めることに役立つと信じています。
そして、今、みんなが何をしているのか良く覚えておくことで、どうしようもなく、降りかかる災害に強い社会を作ることに、必ずつながると信じています。

 あなたにもきっとつらい、苦しいことがあると思います、でも、みんなつらい。
あなた方だけではなく、ちかくの大人もみんなつらいことを抱えています。
辛(つら)いことを分かち合うことはできませんが、そんなあなたや、大人を支えたいとがんばっているひとも、たくさんいます。
おおくの、みえないけど、ぜんこくの人があなたを支えています。
あなたは、ひとりではないのです。

さいごまでよんでくれてありがとう。
わたしたちは、パソコンの中からしか てつだえないけれど、みんなが、げんきで しあわせで いられるようになることを こころからねがっています。

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